こんにちは!「アタマの中の学びや考えをマップ化したい」、40代メーカー勤務のカピゾーです。ここでは読書や体験で学んだ内容を図解し、学びをストックしていっております。
生成AIが大ブームとなっている今日この頃(2023年6月現在)。
ニュースなどで聞かない日はないですよね。
でもなかなかちゃんと使いこなすまではできていない…
情報が多すぎてもうお腹いっぱい…
そんなことないでしょうか?
世の中めっちゃAIブームやけど、結局どんな使い方したらいいのん?
情報ありすぎておぼれそう…
質問の仕方とかテクニックはいっぱいあるけど、
「どんなシーンでどう使ったら嬉しいか」についてはよく分からんかったりするよね。参考になる本あるよ!
ということで、今日ご紹介するのは2023/5/30に出版された、
伊藤穰一さん著「AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方」
をご紹介します。伊藤穰一さんといえば、2019年までMIT(マサチューセッツ工科大)のメディアラボ所長を務めていたことで有名ですね。
世間では、ChatGPTへの効率的なプロンプト(ユーザーが入力する質問文)や、プラグインの使い方などテクニックの話題で連日賑わっておりますが、実際に仕事にどう活かすのか、AIで今後どう変わっていくのか、ということについて書かれた本はまだほとんどありません。
その中で、本書はまさにそういう点に着目して書かれた本。
本記事では、本書を参考にしつつカピゾー的に学んだことを図解してまとめました。
ご興味がある方は、ぜひ最後まで読んでいってください!
生成AI時代では、人間とAIが協働して仕事する
AIは仕事のフェーズごとに使い分けよう
なんでも教えてくれたり、文章も作成してくれるChatGPT。
一方で平気で嘘を言うし情報古いから使えないよ、とも言われるChatGPT。
質問の仕方が大事とも言われるし…結局どこでどう使うのがいいの?
というのがイマイチよくわからない… という人も多いのではと思います。
結論は、生成AIは適切なタイミングで適切な使い方をしましょう、となります。
ではその適切なタイミングと適切な使い方って?と疑問に思いますよね。
そこで、仕事のプロセスごとに、生成AIと人間の役割を下図にまとめました。
中間の作業フェーズでAIを活用していますね!
ではフェーズごとの活用方法を、次のチャプターで見てみましょう。
各フェーズごとのAI活用方法
仕事の各フェーズごとの、人間と生成AIの役割分担を下記の表にしました。
フェーズ | 人間 | 生成AI |
着想 | 何をやるかは人間が決める | 着想のとっかかりづくりには使える |
アイデア育成 | AIにアイデア出しを指示 AIのアイデア案を掛け合わせて練り上げる | 指示にもとづき複数のアイデア案出し 10個でも20個でも出せる! |
たたき台作成 | 練り上げたアイデアをベースに、 AIに資料のたたき台作成を指示 | 指示をもとに資料のたたき台作成 |
精査・ ブラシュアップ | AIが作成したたたき台について ・ファクトチェック:嘘が混じっていないか ・リーガルチェック:著作権等に抵触していないか ・文章を練り上げる | 誤字脱字や言い回しのチェックには使える |
特に生成AIが活躍するのが、「アイデア育成」と「たたき台作成」のフェーズです。
ここで、アイデア出しは人間の方が得意では?と考える方もいると思います。
では「生成AIを活用する案を5つあげてください」と言われて、パッと出てくるでしょうか?
頭をひねりながら、5分10分かけてなんとか出てくる、という感じではないでしょうか。
(私がそうでした!)
そんなとき、ChatGPTだったらほんの数秒で5個でも10個でもあげてくれます。
下図は、実際にアイデアをあげてもらった例です。
それな!これをもとにしたらもっと発想広がりそう
自分だったらこんなにたくさん出せないし、助かるわぁ〜
こうしてChatGPTにアイデアの種をもらって、そこから人間がアイデアを閃いて、それをまたChatGPTに広げてもらって… という「ChatGPTx人間ブレストのループ」が非常に効果的です。アイデアの壁打ちとも言われますね。
逆に人間がやらなくてはいけないのは、
・最初の「何をやるか」を決めること
・最後のチェックと仕上げ
です。
このあたりを意識すると、生成AIの使いこなしがぐっと明確になります。
生成AI活用の事例
では、実際にどんな活用事例があるのでしょうか?
本書では下記のような事例が挙げられています。
・営業:データ集計、提案資料作成
・事務:大半の書類作成
・マーケター:新規企画立案、商品コンセプト決定、広告戦略策定
・広報:プレスリリース作成
・研究開発:文献調査、他社動向調査
・ライター:原稿草案作成
などなど…非常に様々な職種で活用されますね。
そして注目すべきは、新たに誕生した「プロンプトエンジニア」。
プロンプトとは、生成AIに入力するテキストのことを指します。
詳細は下記のページが参考になります。
https://and-engineer.com/articles/ZGrvsBEAAGqmE29I
すべてのツールがAIで拡張される
ちなみにこの画像も、下記をイメージしてChatGPTとMidjourneyに作ってもらったもの!
・コンセプト:AIと人間がネットワークでつながり、協働している未来像
・AIがどこにでも存在しているイメージ
ここまで、個人の仕事の仕方が変わることについて書いてきました。
では世界はどう変わってくるのでしょうか?
いくつもの視点で述べられていますが、そのひとつに私たちが使っているあらゆるツールにAIが入り込んでくる、というものがあります。
Notion AI:ブログのアウトラインや内容を書いてくれる
本書で挙げられている例の一つが「Notion AI」。
Notionはメモやタスク管理、データベースなどさまざまな機能を使うことができるクラウド型のアプリです。最近すごく人気が高まっていて、ブロガーやYouTuberでも使っている方が多くいます。
そんなNotionにもAI機能が搭載され、概要を作成してくれたり要約してくれたりします。
下記は、実際にNotion AIに「Notion AIの概要を書いて」もらったものです。
すでによく知られている言葉の概要を書いてもらうの、メチャおすすめ。
ただし嘘が混じることがあるので、必ず内容チェックを!
Microsoft 365 Copilot : パワポもAIで!
パワポ、Excelは、会社員であればほぼみんな使っているのではないでしょうか?
私も日々パワポ作りまくっております。年間1000ページくらい作っているかも…
そんなオフィス製品にも、「Microsoft 365 Copilot」というAIが搭載されることが2023/3/16に発表されました(2023/6/5現在まだ未搭載)。ちなみにCopilotは「副操縦士」という意味で、指示を与えるといろいろとサポートしてくれます。
下記はイメージ動画ですが、「プレスリリース案に沿って10枚のスライド作って」というとタイトルと画像を入れたスライドをパパッと作ってくれます。これはすごい…!
これをみたら、「すべてのツールにAIが入ってくる」というのが非常に現実味を持って感じられます。
今後:知能ネットワークが高速に拡張していく
今後、「AIが人間を超える」「AIで人間が拡張される」という話がよくされます。
ですが著者は、「AIは知能ネットワークを拡張するもの」と捉えています。
これは私も非常に納得しました。
ChatGPTも、「人類の集合知であるインターネット」から自然な回答を引っ張ってきています。
カピゾー的には、これまではGoogle検索で人間が直接調べていたものが、
ChatGPTの登場で「インターネットという人類の集合知がしゃべれるようになった」というイメージで捉えています。
これによってすごく高速に調べたり、文章や画像を作ってもらうことができるようになりました。
そしてみんながどんどん使うことによって、インターネットがさらに高速に拡張していき、それによりすべての生成AIがさらに賢くなっていく… というループがどんどん回っていきます。
AIがどんどん賢くなっていくんやな〜
ウチら、ついていけんのと違うやろか…?
AIと競うんじゃなくて、AIの得意なところは任せて
AIと協力してできることを増やしていくことが大事やね!
まとめ:生成AI時代の働き方、世界の変化をイメージしよう
生成AIが登場して、第4次AIブームが到来したと言われている現在。
伊藤穰一さん著「AI DRIVEN」を参考に、生成AI時代の働き方や世界の変化について、アレンジしてお伝えしてきました。
これからは、
・AIが得意なところは競わず任せる
・AIと協力してできることを増やしていく
ことが大事です。
うまく活用して、どんどん新しいことを考えて実現していきたいですね!
本書ではまだまだ紹介しきれなかった、いろんなお話が載っています。
・AI x Web3
・AI時代の教育
・AI時代のリーダーの条件
・次世代AI「ニューロシンボリックAI」
などなど…
ぜひ実際に本書を読んで、AI時代の生き方や学び方について考えてみることをオススメします!
興味を持った方は、ぜひこちらからどうぞ!
また今回ご紹介しませんでしたが、ChatGPTの使い方をもっと知りたい!という方には「先読み!IT×ビジネス講座 ChatGPT 対話型AIが生み出す未来」は読みやすくてオススメです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!